本日も、実際に僕がお店を運営する中で得た学びを、あくまで僕独自の視点でお話ししたいと思います。
今回も前回に引き続き 僕の 商品作りの考え方 についてです。
『 目指す商品は、キャッチ―なJPOP 』
より幅広くお客様に支持される商品を設計するにはどうしたらいいのでしょうか?
前回の復習になりますが、僕が商品作りをする上で一番大切にしている考え方なので、前回とは違った視点で今回はお話しします。
僕が身を置いているラーメン業界で考えた場合、客単価が高い業態ではないので、基本的にはボリュームゾーンであるアーリーマジョリティー、レイトマジョリティーに対して支持される商品を提供する必要があります。
※前回 『 イノベーター理論とキャズム理論 』 参照してください。
なぜなら、商売の原則 売り上げ=客単価×客数 の基本公式から考えると、ラーメン店のような客単価の低い業態は、たくさんのお客様を対象に商品を設計しないと売り上げが立たないからです。
※逆に客単価の高いお店は、より専門性を高めて アーリーアダプター、イノベーターに対して商品を設計する必要があると思います。
なので、ラーメンの商品作りにおいて、いわゆるボリュームゾーンといわれるグループを対象にメインの商品を作ることが必須であると僕は考えています。
あくまで、家族経営でお店を営業するのではなく、飲食ビジネスとしてのラーメン屋をやるならという話です。
前回から理論の話で理解しずらいので、わかりやすく音楽に例えてみましょう。
音楽のジャンルで言うなら、JAZZやハードロックをやるのではなく、JPOP的なラーメン屋をやらなければいけないということです。
かえってわかりにくいですか(笑)
どういうことかと言うと、音楽に造詣が深いプロ志向でマニアックな人にJAZZやハードロックが好きな人は多いと思います。
しかし、そのようなプロ志向、マニア志向の音楽は、一般のお客様には、あまり受けはよくないのではないでしょうか。
JPOPの方が全体的なニーズはJAZZやハードロックより圧倒的に多いと思うのでビジネスを考える上では成功する確率が高いです。
僕らは、日々勉強で様々なラーメンを食べています。
言ってみたらラーメンを食べるプロでもあるのですが、その僕らが食べてうまいと思うラーメンは、どうしてもマニアックな考え方に偏る傾向があるので、一般のお客様には、わかりにくい商品になりがちです。
プロであればあるほど、プライドを持って細部にまでこだわる本物を作る傾向が強いと思いますが、こと、飲食店にはそのプライドが邪魔をすることがあります。
職人さんのインタビューを見て、『 独自のこだわりや食材も一流のものを厳選した商品を作っているので、わかってくれるお客様にだけ来ていただければいい 』と答えているシーンを見たことがありませんか?
この思想は、あくまで客単価の高いお店に通用するのであって、客単価の低いお店には通用しにくいです。
何故なら 売り上げ=客単価×客数 です。
わかってくれるお客様だけでは、売り上げが立たずに商売として成り立たなくなってしまうからです。
あくまで、ビジネスを考えるなら少しでも多くのお客様(ボリュームゾーン)に来て頂かなければ、お店を継続して運営する事はできません。
プロやマニアが軽視しがちなJPOPのような耳触りの良い、いわゆるキャッチ―なわかりやすさをもった商品、わかりやすくてとっつきやすい商品をもっと大切にしていくべきだと思います。
そもそも、そのメニューは、自分のお店のお客さんが望んでいますか。
ボリュームゾーンのお客様に訴えかける商品設計のポイントは、 前述のように 王道の商品+α(独自性) です。